唐草黎明期(カラクサレイメイキ)

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作品ナンバー No.0019
タイトル 唐草黎明期(カラクサレイメイキ)
素材 油彩
大きさ S120号(1,940×1,940mm)
制作年 2022年7月16日
展覧会名 2022 ぎふ美術展(大賞:ぎふ美術展賞)

絵の説明

唐草の木に生る実は、疫病を封じるとの言い伝え。その唐草の芽が出て、明日を見つけた少女たちの物語を空想します。※黎明期「新しい時代が始まる夜明けの時期」
世の中には痛いことがたくさんある。本当はもう痛いことをされたくない。お絵かきの時間は、それらがいなくなる。
暖かい音楽が聞こえてきた時に、サインを入れて筆を置く。
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ウッドデッキをよ~く見ると、グランドピアノの鍵盤に見えませんか?そして、手前の犬の前を通った風が、左奥の養老山脈に向って吹き抜ける。そこに流れる音楽は、ビバルディーの四季「春」。聞こえますよね。
絵の中にある1つの物。それは霊山の伊吹山。2つある物、それは唐草の苗木の入った植木鉢。親子のクジラ雲が3片。人物を取り囲むように配置された犬猫の動物が4匹。そして人物が5人。おまけで、前方を守る噴水を6本描きました。笑。
もしも、原画を見る機会があったら、噴水の前に座って写真でも撮ってください。
【ポイント】は絵と一体になるように明日の方を見てね。主役は、あ・な・た。
また、この絵は連作になっています。この前段階の絵は、唐草六合(油彩)です。その絵では、女性が唐草の種を二つ持ち帰っています。

配色について

着ている服の配色を、手前から黄橙赤紫青の色相環になるようにグラデーションさせています。

構図について

構図の説明

水色の伊吹山と人物の稜線・赤色の山の前の木と、手を上げた女の子を同じ配置にしてあります。

構図の説明

緑の☆(少女の眉間)に、視線が集まるように、ウッドデッキを一点透視図法で描いてあります。

構図の説明

頭のライン(ピンク)は黄金螺旋を取り入れて、植木鉢の唐草の螺旋形に合わせてあります。

構図の説明

植木鉢のラインは水平線のライン(オレンジ点線)に合うように、手前の柱と奥の柱の前後の違いによる高さのズレを解消する為に、奥の柱は一段上の台に載せてあります。

描いている様子

描いている段階

キャンバス(布)の裁断

描いている段階

キャンバス枠の組み立て

その他ポイント

その他ポイント

サインは草の中に、こっそり入れます。

その他ポイント

油絵の具には、パステルや水彩絵の具にはない、インクのような透明性があって、毛のような細い筆も使い、何層にも塗り重ねながら、柔らかい肌の質感や、ビー玉のような透き通った目を描いていきます。(作画は500時間位)